租税特例制限法第30条の6は、18歳以上の居住者が60歳以上の両親から家業承継の目的により株式贈与をうける場合、その株式の価額のうち「家業資産相当額」に対する贈与税課税価額から5億ウォンを控除し、10%の税率での贈与税課税を行った後、相続の際に精算するものとする贈与税課税特例を規定しています。
ここでの家業資産相当額とは、相続税および贈与税法施行令第15条第5項第2号を準用して計算した金額を意味しますが、上記条項のマ目は、「法人の営業活動と直接関連なく保有している株式」を「事業無関係資産」に分類し、上記株式の価額を家業資産相当額の計算過程から除外するものとしています。
一方、上記条項は「法人の営業活動」と「株式の保有」との間の直接的な関連性の有無に関する判定基準を具体的に提示してはいないものの、課税当局は、親会社の保有する株式は、全て事業無関係資産に該当するという有権解釈をしてきており、そのような前提のもと、該当株式の価額を全て家業資産相当額の計算過程から除外し、随時贈与税と相続税を賦課処分してきました。なお租税審判院もまた、同様の趣旨の決定を数回繰り返してきました。
上記のような争点が問題となった事案において、弊所法務法人(有限)世宗は、(i)相続税および贈与税法第15条第5項第2号マ目の解釈において、営業活動と直接関連なく保有している株式は「その文言どおり」営業活動と直接関連があるか否かでのみ判断すべきであること、(ii)単純な売買差益を目的として保有している子会社の株式ではなく、該当株式がどのような形態であれ、親会社の営業活動と直接関連があるのであれば、これは事業無関係資産に該当しないということ、(iii)企業らが海外進出と事業の多角化等により成長を図るために子会社の設立、物的分割、他企業の買収合併等を行うことは普遍的な現象であり、その過程において企業らが従属企業と関係企業および共同支配企業を通じて営業活動を行うことが避けられないこと等を挙げ、親会社の保有する株式が親会社の営業活動と直接の関連があるということを事実関係の側面から客観的な証拠と共に主張し、結局、法院は、控訴審の段階で法務法人(有限)世宗の主張を受け入れ、上記事件にて問題となった株式の殆どが事業無関係資産に該当しないと判断し、大法院(最高裁)では、上記事件を審理不続行として棄却して控訴審判決をそのまま確定させました。
本件は、親会社の保有する株式が事業無関係資産に該当しないと認めた極めて珍しい事例であるだけでなく、特に完全子会社ではない会社の発行した株式(例 売渡可能証券や持分法適用投資株式等)、親会社と同一の業種を営んでいない子会社の発行済み株式、家業に該当する会社との直接的な取引規模が小さい会社の株式等も、家業に該当する会社の営業活動と関連があるのであれば、事業無関係資産に該当しないことがあると判断した事例であるという点で、大変意義深いものといえます。
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