[1] 直接PPA制度の施行
2021年10月21日から再生エネルギーを利用して生産された電気を電気使用者が直接購入することができる直接PPA(Power Purchase Agreement)制度が施行されました。今回の電気事業法令の改正を通じて再生エネルギー電気供給事業の登録を行った再生エネルギー電気供給事業者は、電力市場を介さずに、電気使用者に対する電力の直接販売が可能となりました。
[2] 直接PPA関連の主な内容
| 区分 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 再生エネルギー電気供給事業の新設 | 「再生エネルギー電気供給事業」とは、再生エネルギー(太陽エネルギー、風力等)を利用して生産した電気を電気使用者に対して供給することを主たる目的とする事業をいう。 | 電気事業法第2条 |
| 再生エネルギー電気供給事業の登録 | 再生エネルギー電気供給事業を行おうとする者は、産業通商資源部長官に対して登録をしなければならない。 | 電気事業法第7条の2 |
| 直接PPA | – 再生エネルギー電気供給事業者は、再生エネルギーを利用して生産した電気を電気使用者に対して直接販売することが可能。 – 新・再生エネルギー供給認証書の発給不可 |
電気事業法第16条の5 |
[3] 示唆点
改正法令上、直接PPA制度を活用するためには、再生エネルギー電気供給事業(電気新事業)の登録が必要になります。再生エネルギー電気供給事業の登録を終えた再生エネルギー電気供給事業者は、電気使用者に対して電気の直接販売ができるものの、当該電気供給に関連し、新再生エネルギー供給認証書(REC)は発給されません。
通常、太陽光・風力等の発電事業は、電気販売収益(SMP)だけでなく、供給認証書の収益(REC)もまた売上の重要な部分を占めるものの、直接PPAにより電気販売を行う際、RECの発給はなされないため、既存の発電事業とは事業運営の方式において異ならざるを得ないものと思われます。
なお、産業通商資源部の報道資料によると、既存のRE100履行手段(緑色プレミアム、REC購買、第三者PPA、再生エネルギープロジェクトに対する持分参加、自家用再生エネルギー設備の自主建設)に加え、直接PPA方式もやはり、RE100履行手段として認められる予定であると思われます。また、直接PPAを通じたRE100参加の際に、炭素排出権取引制との連動の可能性についても、注目していく必要があるとみられます。ただし、かかる告示の『新再生エネルギー設備の支援等に関する規定』が整備されておらず、今後の改正状況を見守っていく必要があります。
ご参考までに、直接PPAの場合、現行の電気事業法上の独占的送電配電事業者である韓国電力公社の電力網(Grid)を義務的に使用すべきか否か、および韓国電力公社電力網の使用に対する対価はどのように算定されるべきか等の様々な問題が実務において浮上しています。
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