法務法人(有)世宗は、豚のと畜、加工、販売(共販)を行い、その他飼料の研究および生産事業、ファイナンス事業を営むB協同組合いと請負契約を締結し、肉加工および包装業務を担当していた社内下請業者の労働者らが申し立てた勤労者地位確認訴訟において、B協同組合を代理して弁護し、不法派遣に該当しないという勝訴判決が確定しました。

本件では、特に時間的に連続する元請と下請業者によって行われる互いに異なる工程が、有機的かつ密接な関連性を有しているかどうか、および工場に設置され請負業務に使用されるコンベアベルトが元請の作業量、作業速度の統制手段として機能しているか否かが問題の核心となっていました。このような争点について、法務法人(有)世宗は、各工程の具体的な内容および事実関係、適用される行政法令上の規制を比較することにより、各工程の質的な相違点を究明し、本件工場において使用されるコンベアベルトの機能と作動方法に照らして見ると、コンベアベルトは単純な物の移動手段に過ぎず、作業速度等を統制する手段になり得ないという点を説得力を持たせて説明しました。さらに、と畜業者から加工処理された胴体 を受け取り、肉加工業務のみを行う業者らが多数存在するという点を積極的に探し出し、本件の請負業務が場所的な側面でのみ社内で行われるというだけで、独立した請負業務としての実質があるという点について具体的に説明しました。

法院は、二年余りの間、数回の弁論期日および証人尋問を経た慎重な審理を行った結果、元請が下請業者の労働者らに対する指揮および命令をしたとみることができないこと、元請が行った業務と請負契約に基づき、下請業者が行った請負業務は格段の違いがあり、高度の有機性や相互関連性および依存性があるとは見られないこと等を根拠として挙げ、請負契約の実質が労働者派遣に該当しないと判断しました。

最近の法院は、社内下請事件において請負の適法性を否定し、元請と下請業者との間の請負契約を労働者派遣として広く認める趨勢にあります。しかしながら、法務法人(有)世宗 は、他の労働者派遣判決の事例との共通点と相違点を具体的に比較し、該当加工業務の特性を細かく分析し、コンベアベルトを通じて行われる業務であっても適法な請負であるという判決を導き出したという点で、本件は意味があるものと評価することができます。